トライバルラグの基礎知識|ペルシャ絨毯専門店フルーリア東京
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トライバルラグとは
直訳すれば「部族絨毯」。
イランやトルコ、アフガニスタンなどの国々に暮らす少数民族たちによって製作される絨毯で
ユーモラスで素朴な作風が魅力です。
わが国では、これまであまり紹介されてこなかったトライバルラグですが
欧米ではとても人気があり、クリスチャン・ラクロワをはじめとする
有名デザイナーたちにも愛用されていることが知られています。
フォークアートを思わせるデザインと、ときに大胆な色使いは
モダンなインテリアにもよく合います。
ペルシャ絨毯専門店フルーリア東京では、心の温もりや安らぎをも感じさせてくれる
トライバルラグの数々を取り揃えています。
トライバルラグの製作工程
- 毛刈:羊の毛を刈り取ります(この作業を「剪毛」とも言いますが、6と区別するため弊社では「毛刈」を用いています)。
- 撚糸:羊毛を紡錘※で撚って毛糸にします。
- 染色:毛糸を染めます。
- 整経:水平型織機に縦糸を張ります。
- 製織:縦糸に横糸とパイル糸とを絡めて絨毯を織ってゆきます。
- 剪毛:織りあがった絨毯を織機から外してパイルを刈り揃えます。
- 洗浄:剪毛時に付着した糸屑を水辺で洗い流します。
- 乾燥:洗い終わった絨毯を天日で乾燥させると完成です。
※紡錘(スピンドル):回転させながら糸を紡ぎ巻き取る道具で、十字に羽根が付いたタイプとはずみ車の付いたタイプとがあります。
織機
水平型織機
竪型織機
ギュル文様
ギュルはトルクメンの部族の紋章。
ペルシャ語で花あるいは薔薇を意味する「ゴル」に由来するとも言われますが、定かではありません。
かつてトルクメンには20以上の部族があったとされますが、たび重なる抗争や併合の末、今日ではその半数以下に減少しました。
とはいえギュルには様々な派生形が存在するため、主なものだけでも40近くの種類が確認されています。
フィールド一面に大小のギュルが連続的に配されるのが通常で、15世紀の細密画には既にこの様式の絨毯が描かれていることから、古くから用いられてきた文様であることがわかります。
部族の象徴として尊重されてきたギュルですが、トルクメン絨毯が「商品」として流通するようになった19世紀以降そのアイデンティティは薄れ、部族に関係なく売れるデザインのギュルを用いた絨毯が製作されるようになりました。
ゴル・ファランギ文様
スカラベ文様
ストライプ文様
動物文様
鳥文様
ハシュト・ゴル文様
ペイズリー文様
ペイズリー文様の起源はイランにあると言われ、ゾロアスター教徒が拝む炎を意匠化したとする説、風に揺れる糸杉に由来するとした説等、様々な説があります。
イランからインドに伝わり、やがてカシミール地方で産出されるショールのデザインとして定着しました。
その後、19世紀に英国スコットランドのペイズリー市でこの文様の織物の製作が盛んになったことから、この名で呼ばれるようになったと言われます。
イランでは「ボテ」と呼ばれるペイズリー文様は、ケルマン地方のショールの文様としてカシミールから逆輸入され、ショール産業の衰退に伴い絨毯のデザインに採用されるようになりました。
カシュガイ、ハムセ、アフシャル、クルドらが個性豊かなペイズリー文様の絨毯を製作しています。
ヘバトゥルー文様
ヘラティ文様
ミナ・ハニ文様
ミフラブ文様
メムリンク文様
ミフラブ文様絨毯
年代:1921年
産地:カシュガイ(カシュクリ)
寸法:169×236(cm)
染料:天然染料
エッジ:丸エッジ(緑・赤)
構造:ダブル・ウェフト
ノット:ペルシャ結び
縦糸:毛
横糸:木綿
パイル:毛
ノット数:40ラジ
「ナゼミ」とよばれるデザインの作品。
各所に19世紀末から20世紀初頭に製作されたこのデザインの特徴があります。
ボーダーは「シャー・パサンディ」と呼称されるデザインで、濃茶、黒に近い紫、黄の配色は90年来使用されているもの。
カシュクリやボリのデザインとして有名ですが、18世紀から19世紀にかけて製作されたコーカサス絨毯にも似たものを見ることができます。
族長の注文により1339年(イスラム暦、西暦1921年)に製作されたとの文字が織り込まれています。
店舗案内
名称 | Fleurir – フルーリア – |
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会社名 | フルーリア株式会社 |
代表者 | 佐藤 直行 |
所在地 |
■ショールーム ■フルーリア株式会社本社(事務所のみ) ■世田谷倉庫 ■イラン事務所 ■警備事業部(準備中) |