アッバス・カルバシオンの作品
アッバス・カルバシオンが描いた意匠図の一つ。
淡色で細やかな花葉文様の上に、濃色で彩色された大ぶりのパルメットやイスリム、アラベスクを大胆に重ね、遠近法を用いることにより文様を3次元的に表現してます。
同じ技法はミールザ・アガー・イマーミやアフマド・アルチャングらが用いており、アルチャングに師事したカルバシオンの作品には師匠の大きな影響が見てとれます。
イマーム広場の建造物にヒントを得ていたカルバシオンのデザインはイスラムの奥義と伝統とに則したものであり、そこに偶像に準ずる人物や動物、ヨーロッパ風の花々が登場することはありません。
しかし、その頑固さこそが他の絨毯作家たちとの差別化に繋がっていることは注目に値すべきでしょう。
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