ペルシャ絨毯を購入する際に考慮すべき点の一つは、パイルの染色に使用されている染料が天然染料であるか化学染料であるかです。
通常、ウールの染色は、伝統的染色と工業的染色の二つの方法で行われます。
伝統的な染色では、天然染料（植物、鉱物、さらには動物からも得られる）を入れた大きな釜で繊維を水とともに沸騰させます（場合によっては沸点よりも低い温度に加熱します）。
そうすることで色素が繊維に移ります。

工業的な染色では化学染料が使用されますが、天然染料と比較すると欠点があります。
天然染料が使用されているペルシャ絨毯の価値は、化学染料が使用されているものに比べると高くなる傾向があります。
天然染料の価格が高いことと、工業染色に比べて伝統的な染色の難しさと複雑さが理由です。
天然染料で染めたペルシャ絨毯には多くの利点がありますが、以下ではその7つの利点を解説します。

1. 自然な色の輝き
天然染料で染色されたペルシャ絨毯は、化学染料で染色されたものよりも光沢があります。
この光沢の違いは顕著であるため、多くのペルシャ絨毯を見る経験を積めば、一目で染料の種類を特定できるようになります。

2. よりよいハーモニーと色合い
ペルシャ絨毯に使用される天然染料の色の調和は、化学染料の色よりも遥かに優れています。
たとえば、黄色と赤の自然色の組み合わせは、化学色との同じ組み合わせよりも一段と目を引きます。
研究者によると、すべての自然の色には他の色のスペクトルがあるそうです。
これにより、それらはより調和して輝きます。

3. 光放射に対する耐久性が向上
化学染料で染色したペルシャ絨毯で問題となるのが、日光による退色です。
天然染料はこの問題とは程遠く、光に対してより耐久性があります。

4. 色の安定性
ペルシャ絨毯のメンテナンスに関して私たちが通常対処しなければならない一つの問題は、絨毯の上に液体をこぼしたときの色の滲みです。
この体験はカーペットを洗いながら行うこともできます。
すすぎ中にカーペットから色水が出てくる場合。伝統的な方法で自然な色で染色されたカーペットは、色がより安定しています。
その結果、そのような問題に直面することはなくなります。
この問題を解決するために、新しい工業的染色方法に多くの努力が払われてきたことは事実ですが、この場合には依然として伝統的な染色が工業的方法よりも好ましいと言えます。

5. より芸術的な価値を高める
伝統的な染色には長い歴史があります。
これは正に芸術的と言えるでしょう。
繊細な細工が施されており、習得には時間と高い経験も必要です。
植物、鉱物、天然素材を使用して色付きの毛糸を製造するには、多くの試行錯誤が必要であり、最終的に熟練の染色者だけが自らが望む色を出すことができます。
そのため、絨毯を織るという行為自体が芸術作品であることは間違いありませんが、伝統的な染色もまた優れた芸術です。
このため、伝統的な方法で染色されたペルシャ絨毯は、工業的な方法で染色されたものよりも芸術的価値が高くなります。

6. 環境を守ること
工業的な染色の過程で化学薬品で汚染された水が下水道に流れ込み、環境汚染を引き起こす可能性があります。
しかし、天然染料に使用される素材は植物、鉱物、場合によっては動物由来であるため、環境に害を与えることはありません。
同時に、消費者にとっても健康的です。
伝統的な方法で染められたペルシャ絨毯の調和のとれた色を見るとよりリラックスした気分になることに加えて、オーガニックな素材のみが使用されていることを知ることで、消費者に安心感をもたらします。

7. 心地よい香り
ウール絨毯の独特な臭いを経験したことがあるのではないでしょうか。
この臭いは通常、絨毯を使用するにつれの幅が広くなり、いわゆる踏み跡により時間の経過とともに消えてゆきます。
しかし、通常、天然染料で染色したペルシャ絨毯は、工業的な方法で染色したものよりも、よい香りがします。
実は、天然染料自体に心地よい香りがあり、羊毛の嫌な臭いを消す効果があります。
しかし、化学染料は通常無臭であるため、ウールの悪臭を取り除くことはできません。

以上が天然染色の7つのメリットでした。
この点に関して、どのような経験がありますか?この点に関するあなたの意見や経験を私たちや他の人たちと共有することができます。