ファース州で生産されるペルシャ絨毯の80%が輸出用

ファース州で生産されるペルシャ絨毯の80%が輸出用

ファース州で生産されるペルシャ絨毯の80%が輸出用

[要2分]

ファース州にはギャッベを製作しているカシュガイが暮らしています。
ギャッベは本来、自家用に供するための絨毯だったのですが、現在は輸出用として、この州の村々でカシュガイや他の部族の定住民、イラン人たちによって製作されています。
もちろんファース州で生産される絨毯のすべてがギャッベである訳ではありません。
カシュガイ絨毯やシラーズ絨毯など、昔ながらのスタイルを持つ絨毯も、もちろん製作されています。
しかし、それらの数は年々減少の一途を辿っており、品質も低下しているのが現状です。
絨毯商の中にはギャッベを含むトライバルラグを「嫁入り道具として製作する」とか「一家の財産として大切に仕舞っておく」とか説明する者がいるのですが、現在ファース州で製作されている絨毯の大半が輸出用であるというのが真実です。

ファース州のサマト(産業鉱業貿易機構)の絨毯部長であるメヘラン・アフラシアビ氏によれば、この州の手織絨毯の生産量の80%が輸出用であるといいます。
ファース州では16万7千人の織工が毎年100万平方メートル以上の手織り絨毯を生産しており、フィルザバドの手織絨毯協同組合がシラーズ絨毯とカシュガイ絨毯の芸術センターとして運営されています。
アフラシアビ氏は「この町には、3200人の織工を擁する50の協同組合があり、そのうち700人が保険に加入している。彼らは社会的に恵まれた場所にある」と述べました。
ファース州の絨毯産業は大きな生産能力を持ち、民間組織の強化と織工を養成することで、雇用の増大、生産能力の向上、輸出の拡大を図っています。
これまでのところ、絨毯織りのライセンスはファース州の12万4533人に発行されているそうです。

ファース州の織工保険の対象となる織工の数は約3万5000人で、そのうちシラーズに7000人がいるといいます。
昨年、輸出されたペルシャ絨毯のうち、15%がファース州で生産されています。
総額は4600万ドルで、輸出先は中国、パキスタン、ジョージア、アゼルバイジャン、ドイツ、オーストラリア、イギリス、インドネシア、イタリア、トルコ、ギリシャなどです。
アフラシアビ氏は「トルコ人(カシュガイ)、ルル人、アラブ人、タジク人のデザインや文様、様々な色彩をこの州の永続的な文化遺産とすることが、フィルザバドのカシュガイ・カーペット・ハウスの目標の一つである」と語ります。
カシュガイ・カーペット・ハウスは、イラン国立カーペットセンターの支援を受けて昨年シャフリヴァーで立ち上げられました。
これに先立ち、1995年にファース州のカシュガイ絨毯とギャッベが世界知的所有権機関に登録されました。

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