［第　話］

ステータスシンボルとは、個人やグループが持つ社会的地位や身分を表す象徴や表現のことです。
人々は、自分のステータスや地位を他者に示すためにさまざまな手段を使い、それがステータスシンボルとなります。
ステータスシンボルは、身なりや外見、所有物、行動、言動、言葉遣いなどさまざまな形で表現されることがあります。
社会的地位や身分を示すだけでなく、他者からの評価や認知を得るためにも使用されることがあります。
ステータスシンボルは、文化や社会によって異なる価値観や意味を持つことがあります。

青山学院大学経営学部で貿易商務論を講義しておられた佐野光質先生は「欧米で自宅に招待されたら、まず敷いてある絨毯を褒めなさい」とおっしゃっていました。
佐野先生はアメリカのアメリカ合衆国の多国籍企業であるデュポン社で、社長秘書をされていた方です。

ペルシャ絨毯は、高品質で美しいデザインや独特な手法で作られており、高い芸術性と価値を持っています。
そのため、ペルシャ絨毯を所有することは贅沢や富を象徴することがあり、高い社会的地位や裕福さを示すステータスシンボルとして見られます。
また、ペルシャ絨毯は古くからイランで作られてきた伝統的な工芸品であり、その歴史や文化的背景からも価値があります。
手作業で熟練の職人が長い時間をかけて作り上げるものであり、その製作過程には多くの労力と技術が必要です。
そのため、手仕事の価値や職人の技術を評価する文化の中では、ペルシャ絨毯は高い評価を受けることがあります。
これらの要素から、ペルシャ絨毯は高い芸術性や歴史的・文化的な価値、手仕事の技術と労力などが重なって、ステータスシンボルとしての地位を得ていると言えます。

イランの絨毯は、カーペット、クラシック、カーペット、ラグなどのさまざまな部門に分かれています。
イランのカーペットは、その高品質、美しいデザイン、そして世界的な知名度により、輸出に優れた才能を持っています。
イランの絨毯を世界のさまざまな国に輸出することは、国に高い収入をもたらすことに加えて、この偉大な芸術を保存し保護する上で重要な役割を果たしています。

手織りカーペットの品質と耐久性に関して言えば、イランという国の名は間違いなく輝かしく、イランの手織りカーペットは常に世界で最も高品質で高品質な手織りカーペット製品の一つです。しかしここ数年、他の国も輸出と収入を増やすためにカーペットの生産を始めています。

トルコ、インド、パキスタン、アフガニスタン、モロッコ、ネパールなどの国。
中国は長年にわたり、東洋の絨毯や敷物の生産にも積極的に取り組んできました。
中国の絨毯は美しさに加えて品質も優れていますが、まだ十分に開花していないと言わざるを得ません。
また、今日の中国の絨毯の生産は主に機械で行われていると言うべきです。

しかし重要なことは、ペルシャ絨毯は、その美しさ、品質、そして非常に長い歴史により、常にイラン国外の有名人の注目を集めてきたということです。
そのため、政治家や著名人の家にも敷かれました。
ヨーロッパ中心部、アメリカ、東アジアを問わず、世界中の著名人はイラン絨毯を自宅に敷いており、それを貴重な装飾品であり、文化と芸術の象徴であると考えています。

これらはすべて、イラン絨毯の歴史と才能のほんの一部であり、最近では他国のご都合主義によって危機にさらされています。
起業家や職人の業績が悪くなると、経済や商業の問題の影で芸術は色を失い、衰退する可能性があります。
ペルシャ絨毯は私たちの足元にあるかもしれませんが、美学と芸術の観点から見ると、それは外国人のステータス・シンボルであることを忘れてはなりません。

ペルシャ絨毯専門店があるのは欧米だけではありません。
以前、中米のコロンビアへ旅行した友人が、首都のリマにあるペルシャ絨毯専門店の写真を送ってくれました。
とても立派な店構えで、ウインドウからは本物のペルシャ絨毯が多数展示販売されているのが見えました。
ブラジルでは、そこそこの規模のペルシャ絨毯展示会が開催されたことがあります。
イランから絨毯作家や絨毯商が招待され、盛況であったと聞きました。

アジアではシンガポールが有名ですが、台湾にもペルシャ絨毯専門店がありました。
店主に聞いたところによると、台北に2店舗、台中に1店舗あるそうです。
タイでは首都のバンコクに有名なペルシャ絨毯専門店があります。
何でも王室御用達だとかで、セーラフィアン、マムリをはじめとする有名工房の作品を多数取り扱っているとのことです。