南ホラサン州のペルシャ絨毯職人たちが抱える問題

南ホラサン州のペルシャ絨毯職人たちが抱える問題

南ホラサン州のペルシャ絨毯職人たちが抱える問題

[第 話]

南ホラサン州のペルシャ絨毯には長い歴史があります。
ビルジャンド、ムード、ドロクシなど、同州のクヘスタン地方で製作されるペルシャ絨毯は世界的な名声を獲得しています。
この州で生産されるペルシャ絨毯の主なパターンには、あらをる色やサイズで織られたヘラティ、ヘシュティ、ナイン風のメダリオン・コーナー、イリアティなどがあり、品質と美しさの両面で世界中から好まれています。

しかし、南ホラサン州の絨毯産業は深刻な問題に直面しています。
素材の高騰、社会保険に関する政府支援の欠如、経済制裁による市場の制限などです。
原材料の高騰にもかかわらず、素材の品質は以前ほど高品質ではありません。
そのため、絨毯の価格が上昇し、利益は下がっています。
同州のペルシャ絨毯は世界的に有名で品質も高いにもかかわらず、価格は高くなく、原材料費などと大差ないのではないかと言われるほどです。

南ホラサン州の織工たちは現在の不況の中で、必死に働いています。
干魃の中で、そうする以外に選択肢がないからです。
この地方の織工たちは、毎朝早く出勤して、絨毯を織ることで生計を立てるしかありません。
社会保険への加入は、この州の織工の重要な要求の一つです。
現在、この州には5万人の手織りカーペット織り業者がいますが、保険に加入しているのは3000人未満です。

昨年、同州で約18万平方メートルの手織り絨毯が生産されましたが、制裁の影響で同州のペルシャ絨毯の輸出額は前年に比べて減少しました。
経済の論理によれば、事業が困難になれば生産は減少しますが、この論理はこの州の絨毯産業には当てはまりません。
前述したとおり、南ホラサン州では他に仕事がないのです。
干魃により、この州の女性たちは様々な問題に直面​​しているにもかかわらず、生計を立てるためこの仕事をしなければなりません。

南ホラサン州のペルシャ絨毯は80%が輸出されています。
制裁のため一部の国には輸出されていませんが、主にヨーロッパ諸国、とりわけドイツに輸出されています。
幸いなことに、ライフスタイルの変化により、ペルシャ絨毯市場は前年に比べて改善しており、ペルシャ絨毯を購入する人は増えているようです。

同州の絨毯業者への支援プログラムについては、今年は11の絨毯織りコースが開催されます。
また、学生向けの全国手織り絨毯オリンピックは州レベルと全国レベルで開催され、州では上位にランクインしたそうです。
今後は絨毯クリーニングのコースが開催される予定です。

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