2021/06/29
1970年代に製作されたギャッベで、色違いの羊のウールを染色せずにそのままパイルに使用しています。
この種のギャッベはイランでは「ギャッベ(ガッベ)・ホドランゲ」とよばれていますが、ホドランゲは「天然の色」の意。
ナチュラル・ギャッベとでも訳すの適当でしょう。
4頭の鹿とともに犬のような動物と戯れる少年の姿が織り出されていますが、犬のように見えるのは実は熊で、この子熊と友達の少年の話は、イランでは小学校の教科書にも登場するのだそうです。
さて、少年が着ている服ですが、どこかで見覚えありませんか?
胸の「S」の印は何とスーパーマンのマーク!!!
親米路線を歩んだパフラヴィ2世の治世下では、米国からの輸入番組が人気だったのです。
イスラム革命によりイランと米国が断交してからは、スーパーマンのような米国製番組は「反革命的」として放送禁止になりました。
まさに「歴史の遺物」ですね。