2018/09/07
3月13日にTBSテレビで放映された『マツコの知らない世界』をめぐり、絨毯業界が大炎上しています。
同番組に出演していたのは神戸の某絨毯屋の二代目社長ですが、番組内での「日本にあるペルシャ絨毯の半分を流通させている」との発言に対し、業界内から多くの怒りの声が上がっています。
とりわけ東京方面では激しいようで、ある同業者は「何を根拠に『半分』などと言っているのか。あんな言い方をされてはうちの商品もあの絨毯屋から仕入れているのではないかと疑われかねない。取引先からの信用にかかわる」と心頭に発している様子。
実際にTBSに抗議を行った者や、裁判を準備すると息巻く者もいるそうです。
自店内ならまだしも、テレビに出演してこんなことを言えば業界内が炎上するのは当たり前。
理由は単純、まったく事実に反しているからです。
意図したかどうかはわかりませんが、業界全体に対する「宣戦布告」と受取られても仕方ないでしょう。
誤解を与えかねない発言により大臣や議員が辞任に追いやられるのはよくあること。
公の場での発言に慎重さが不可欠なのは、大人であれば誰もが知る常識です。
番組では「日本にあるペルシャ絨毯の半分」のほかにも「100年使える」「遊牧民が織っている」など、軽率な発言が目立ちました。
ペルシャ絨毯について知識を持たない視聴者に対し、根拠のないことをあたかもであるが事実であるが如くに吹聴するのは良識ある社会人のすることではありません。
「5大産地」(……この言い方にも問題があります)のナイン産として紹介されている絨毯はタバス産ですし、クム産についても安い方はマラゲ産です。
もし仮に半分を流通させているのなら、巷に溢れる有名産地の絨毯のコピー品やサインが後付けされた偽物を撒き散らしているのは、こちらの絨毯屋ということになりませんか?