ペルシャ絨毯【トライバルラグ】バクチアリ(サマン) 252×163(cm) *W-5355A
¥836,000 (税込)
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商品情報
■バクチアリの絨毯には工房で製作されたものと農民により製作されたものの2種類がありますが、本作は品質管理がなされた工房で製作された高級品です。
かつてバクチアリ絨毯には製作された町や村ごとに特徴があったため、それを特定することが可能でした。
しかし、最近は工房の作品と農民の作品の区別はできるものの、町や村を特定することが難しくなっています。
それゆえ、ダブル・ウェフトの高級品をサマン、シングル・ウェフトの低級品をホーリと呼ぶのが一般的になっています。
本作は高級品であるサマンの中でもとりわけ優れた作品で、バクチアリの高級品ならではの堅固な織りと、天然染料のみによる深みのある落ち着いた色合いが特徴的な一枚です。
おそらくサマンかシャハレコレドで製作されたものでしょう。
パネル・パターンと並んでバクチアリを代表する「ガビ・バクチアリ」と呼ばれるコンパートメント・パターンが実に美しく、この部族の歴史や文化だけでなく、死生観や宗教観さえも感じさせてくれます。
確実にオールド、アンティークへと育ってゆくトライバルラグをお探しの方にこそ、ぜひお勧めしたい優品です。
なお、天然染料を使用している絨毯は、経年とともにアブラシュと呼ばれる帯状の色斑が現れてきます。
アブラシュは絨毯に彩りを添えるものとして歓迎されるのが普通です。
■バクチアリはイラン中西部の山岳地帯に居住する、イラン系部族の連合体です。
16世紀までは西に隣接する部族であるルリに属していたとされており、ルリ語の方言であるバクチアリ語を母語としています。
チャハルマハル・バクチアリ州、イスファハン州、ルリスタン州、フゼスタン州などに分布していますが、そのほとんどが定住民で、昔ながらの遊牧生活を営む者は僅かです。
20世紀初頭の立憲革命においてバクチアリは重要な役割を果たし、以後、中央に影響力を及ぼしました。
バクチアリ絨毯は、もともとバクチアリの遊牧民によって製作されていましたが、彼らの居住地内にあるカルーンで石油が見つかると、富裕層に向けた絨毯を製作するための工房が設立されます。
いまではバクチアリ絨毯のほとんどが町の工房で製作されています。
チャハルショトル、シャハレコレド、サマン、シャラムザーなど様々な産地がありますが、これらの名は実際の産地ではなく、デザインや品質を指すことがあります。
今日ではダブルノットの高級品を「サマン」、シングルノットの低級品を「ホーリ」と呼ぶのが一般的です。
イランで「ヘシュティ」と呼ばれる庭園文様は、バクチアリ絨毯の代名詞ともなっています。
あらゆるサイズがあり、20平米に達するものも珍しくありません。
■普段の手入れは週に1度、パイルの流れに沿って軽く掃除機をかけるか箒(ほうき)で掃いてください。
ロボット掃除機はフリンジを傷めてしまうため、使用を控えるかフリンジを絨毯の内側に織り込んでから起動させるようにしてください。
何かをこぼした場合はスプーンなどを用いて掬い取り、その後、水で濡らして固く絞ったタオルなどで汚れを除去します。
水で薄めた中性洗剤なら使用しても構いませんが、できるだけ擦らないようにしてください。
乾いたタオルなどで水分をしっかりと拭い取ってから、ドライヤーで乾燥させます。
クリーニングは10年に1度、必ず手織絨毯専門のクリーニング業者に依頼してください。
自分で洗ってしまうと、絨毯に修復不可能なダメージを与える可能性があります。
保管する際には防虫剤をお忘れなく。
■その他ご不明な点があれば遠慮なくお問い合わせください(お問い合わせの際には、必ず品番をお伝えくださいますようお願いします)。

















