ペルシャ絨毯のプロのクリーニング方法
[第 話]
今回は絨毯クリーニング工場における、ペルシャ絨毯の洗い方について解説します。
ペルシャ絨毯のクリーニングは慎重に行わなければなりません。
ペルシャ絨毯をクリーニングするには、繊維の種類（綿糸、ウール、またはシルク）、染料の種類、および各カーペットの特定の条件に基づくすべての要素を考慮する必要があります。
色の染め具合、汚れの量、汚れの種類、そして汚れの古さを慎重かつ巧みにチェックしてからクリーニングする必要があるのです。
その要因としては、収集・運搬方法、除塵方法や除塵装置の衝撃圧力、洗浄・すすぎ・脱水の方法、洗剤や素材・・・粗さ・硬さまで挙げられます。
カーペット業界の専門家は、ペルシャ絨毯を家庭で洗うことは、カーペットの健康と寿命を維持する上で高いリスクを伴うため、推奨していません。
なぜなら、この作業は通常、重炭酸ナトリウム、苛性ソーダ、および重曹を含む一般的な家庭用洗剤を使用して行われるからです。
それらの量はハイドロサルファイトによって制御されており、ウール繊維の油分の損失を引き起こします。
ウール繊維が乾燥しすぎて脆くなり、色の変化を引き起こすのです。
ペルシャ絨毯のクリーニングに適したブラシを使用するには、カーペットを洗うために使用できる最も硬いタイプのブラシは馬の尾とたてがみの毛で作られています。
しかし、家庭用に市販されているブラシはプラスチックでできています。
また、カーペットを洗うにはスペースと環境条件も重要です。
たとえばペルシャ絨毯を乾燥させるには、直射日光に晒すべきではありませんが、ほとんどの人は、殺菌効果があるため、カーペットの乾燥には日光が役立つと考えています。
ここでは、手織りカーペットを認可された専門家のカーペット洗浄業者に依頼して、収集と輸送という最初のステップから、清潔でアイロンがけされ、覆われたカーペットが施設に到着する洗浄作業の終了まで、手織りカーペットを洗浄するための正しく原則的な方法について説明します。
収集と輸送：
ペルシャ絨毯は濡れた絨毯と分ける必要があり、濡れた絨毯を優先して工場に輸送する必要があります。
また、工場への移動中、絨毯は雪、雨などの大気や環境条件から保護されなければなりません。
ほとんどの手織りカーペットでは湿気は色が滲む原因となるため、色泣きが起こります。
洗濯とすすぎ：
ほこりの除去作業と損傷 (腐敗、破れ、汚れ) の検出後、カーペットを洗浄しますが、これは一連の作業の中で最も重要かつデリケートな部分です。
なぜならペルシャ絨毯に有害となる可能性のある多くの要因が関係しているためです。
それらのうちのいくつかについては、注意深く検討する必要があります。
まず第一に、水にさらされたカーペットの色の量をテストし、必要な措置を考慮する必要があります。
カーペットを敷くエリアの底面と傾斜が非常に重要です。
また、水流は低温のスプレーとシャワーの形にする必要があります。
そのため、洗浄中に洗浄出力水を制御し、色を視覚的に制御し、PHを調整する必要があります。
管理はリトマス試験紙を使用して行う必要があります。
廃水が中性でない場合は、適切な濃度の水と酸性溶液を使用しなければなりません。
カーペットを吊るすときにカーペットの下部に水が溜まると、この部分が黄ばみ、その後の腐敗が起こることがあるため、適切な水圧で均一に行う必要があります。
洗浄操作の最後に、カーペットは粗い砂で覆われた地面に1～2時間広げられます。
これはカーペットの休息期間または回復期間と呼ばれ、水分の除去と乾燥の準備が整います。
手織り絨毯の脱水と乾燥：
この段階では、カーペットの表面に残っている水分が分離され、繊維の水分が奪われます。
そのため、洗濯作業中に繊維内の織り目水分の量が増加することに注意する必要があります（特にカーペットの表面に残っている水分が多い場合）。
カーペットが脆くなるため、短期間で低下してはなりません。
したがって、この段階では、カーペットの温度が 40 ℃を超えないようにします。
また色が変化する可能性があるため、直射日光に晒さないようにしなければなりません。
絨毯の表面に付いた水滴がレンズのように作用し、太陽光が集束させて絨毯の表面をミクロン単位で焼き、絨毯に損傷を与えることがあります。
とくに日差しの強い夏場は要注意です。
認定された専門のカーペットクリーナーでは、このステップはカーペットの乾燥と移動のための標準的な機器とツールを使用して実行され、洗浄と乾燥のプロセス中にカーペットが直射日光に晒されることがなく、温度が常に制御されます。
また、カーペットの表面を均一にするため、ローカットの研磨機を使用し、最後にアイロンをかけて仕上げる一流カーペットクリーニング工場ならではの仕上がりとなっております。
