Gucci(グッチ)とペルシャ絨毯
[第 話]
最近、Gucci(グッチ)のブティックを訪れた方は、店内のインテリアに何か気付いたことはあるかもしれません。
よく知られているモノクロのハンドタフテッドカーペットではなく、本物のペルシャ絨毯が最近、グッチの店舗に導入されたのです。
ペルシャ絨毯のプレゼンテーションはモノクロのハンドタフテッドカーペットよりも遥かに複雑ですが、クラシックなペルシャ絨毯は、インテリアの個性とブランドイメージを完璧に強調することができます。
2016年、アレッサンドロ・ミケーレは東京のグッチストアで、クラシックなペルシャ絨毯が高級ブティックのインテリアに完璧に調和する様子を実現してくれました。
グッチのほか、ジバンシィ、ディーゼル、ラルフ・ローレンなどのブランドも店舗にペルシャ絨毯を採り入れています。
これらのブランドは、独自のパターン、配色、仕上げを個別に選択しますが、ペルシャ絨毯はブランドイメージに完全に一致し、激しい摩耗に耐える必要があります。
各ブランドは製品に高品質な素材とクラフトマンシップを重視しており、ペルシャ絨毯のような伝統的な工芸品にも共通する価値観を持っています。
さて、ペルシャ絨毯の産地によって、パターンと色が決定されます。
たとえば、タブリーズ、カシャーン、ビジャー、サルークなどが人気があります。
グッチは実はファッションだけでなく、ホームインテリアやデコレーションアイテムも手がけるブランドとして知られています。
2017年には、Gucci Décorというホームコレクションラインを立ち上げ、洗練されたデザインの家具やテキスタイル、装飾品などを展開しています。
Gucci Décorのアイテムには、ペルシャ絨毯を彷彿とさせるような色彩豊かで独特なデザインが取り入れられていることがありますが、ペルシャ絨毯の美しい模様や豊かな色彩が、Guicci Décorのアイテムにインスピレーションを与えている可能性があります。
グッチはファッションブランドとしてのイメージが強いのですが、インテリアデザインにおいてもその独自のスタイルやアート性が反映されています。
ペルシャ絨毯のような伝統的なデザインや文化的要素を取り入れることで、ファッションとインテリアのクロスオーバーを図っていると言えます。
今年、『アーキテクチャル・ダイジェスト 』は、ニューヨークの The Bowery Hotel のロビーを、世界のベスト・ホテル・ロビー20の第1位に選出しました。
ここでも、伝統的なカシャーン産のペルシャ絨毯と厳選されたアンティーク家具が、ホテルの個性的で魅力的な特徴を強調しています。
アンティークのペルシャ絨毯には並外れた魅力がありますが、プロジェクトでの仕様は、従来の鮮やかな色の使用と、適切なサイズの希望の絨毯を見つける必要があるため、簡単ではありません。
ヴィンテージ風の手織りの新品を調達することも可能です。
パターン、色、サイズに応じた仕様が簡単に可能です。
しかし、安易な道に走らなかったことが、プロのデザイナーとしての意気込みを感じさせます。