ペルシャ絨毯で部屋を彩る

ペルシャ絨毯で部屋を彩る

ペルシャ絨毯で部屋を彩る

[第 話]

私たちは日々、無意識のうちに色の影響を受けています。
自動販売機には赤系の色で「あたたかい」、青系の色で「つめたい」と書かれているのが普通です。
これは暖色と寒色の視覚効果を利用したもので、自動販売機の前に立ったとき、温かい飲み物と冷たい飲み物を瞬時に判断できるようにしているのです。

赤、オレンジ、黄などの暖色は、青や青緑などの寒色に比べて暖かさを感じさせます。
暖冷感だけではなく、色はあらゆる場面で人に影響を与えています。
暖色には食欲を増進したり、熱気を感じさせたりする効果があります。
マクドナルドやケンタッキーフライドチキンなどのファーストフード店の外観に赤が多用されているのはそのためです。
反対に青や緑などの寒色には、気分を落ち着かせたり、血圧を下げたりする効果があります。

世の中にあるすべての製品には色がついていて、メーカーがそれを決めています。
人々はその色を単なるデザインの一要素として受け止めますが、メーカーは心理学をもとに配色を決めているのです。
つまり、私たちは気づかぬ間にメーカーの術中にはまっているという訳です。
逆に言えば、色がもたらす効果さえ知っておけば、自らが意図する方向へと人々を誘導することが可能になります。

たとえばリラックスしたい寝室には淡いグリーンやライトブルーを使用すると、良質な睡眠を得やすくなります。
また、リビングや玄関などには暖色系の明るい色を使用すると、元気に一日を過ごすことができるでしょう。
このように色はインテリアにおいて極めて重要な要素であり、部屋全体の雰囲気や、そこで過ごす人の気分にも大きな影響を与えるのです。

カラーコーディネートの世界では、ベースカラーが70%、メインカラーが25%、アクセントカラーが5%という「黄金比」があります。
ベースカラーとは、インテリアでいえば天井や壁、床など、ベースとなる部分に使われる色のことです。
部屋に使われる色の70%をベースカラーで統一することで、まとまりのあるカラーコーディネートが出来上がります。
部屋を広く見せたいなら、暗めの色よりも明るめの色をベースカラーにするのがお勧めです。 ホワイトやアイボリー、ベージュ、ライトブルー、ライトグリーンなどの淡色は圧迫感を与えないため、部屋を広く見せる効果があります。

またメインカラーは、敷物やカーテンのような大きな布製品や、背の高い食器棚や本棚などに使われ、インテリアの主役となる色のことです。
すべての家具を同系統でそろえ、部屋の25%がメインカラーになるようにコーディネートすると部屋がすっきりして見えます。
そして、アクセントカラーは、メインカラーを強調し、イメージに変化を与えるアクセントになる色のことです。
アクセントカラーはクッションや小物、観葉植物などに使用されますが、全体の5%程度に留めるとよいでしょう。

ベースカラーとメインカラーだけでは少し味気ないと感じる場合にアクセントカラーを取り入れると、より洗練された雰囲気を演出できます。
アクセントカラーに使う色はベースカラーやメインカラーとは対照的な色を選ぶ、あるいはベースカラーとメインカラーを淡い色でまとめて、アクセントカラーとして同系色の濃い色を持ってくると効果的です。
カラーコーディネートの黄金比はインテリアだけでなく、様々な分野に応用できますので、覚えておいて損はありません。

ペルシャ絨毯を選ぶ際には、この黄金比に基づくと、まとまりのあるインテリアを構築することができます。
ペルシャ絨毯は何千年にも及ぶ伝統があるため、驚くほど多くの色の組み合わせが存在しています。
部屋のインテリアをどのようなスタイルにするにしても、それに合うペルシャ絨毯がきっと見つかることでしょう。
ただし、部屋の用途に向くものと向かないものがありますので、それを考慮する必要があります。
例えば、椅子の出し入れが多く、汚れがつきやすいダイニングルームにシルクのペルシャ絨毯は向きません。

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